ローレルゲレイロ

ローレルゲレイロ メイン画像1 (C)JRA

重賞競走

  • '09 高松宮記念 G1
  • '09 スプリンターズS G1
  • '08 東京新聞杯 G3
  • '08 阪急杯 G3

プロフィール

  • 父: キングヘイロー
  • 母: ビッグテンビー
  • 品種: サラブレッド
  • 性別: 雄
  • 毛色: 青鹿毛
  • 生年月日:2004年05月03日
  • 母馬所有者: 村田牧場
  • 生産牧場: 村田牧場
  • 産地: 北海道新冠郡新冠町
ローレルゲレイロ メイン画像2 (C)JAIRS

Catch up with Your Old Heroes 今、あの馬はどうしてる?

体調もよく、毛づやもよく、以前よりも若返っているように見えるほど元気に過ごしています。

情報提供者:繋養者

Location & Conditions for Visitors 繋養者・見学条件

(C)JAIRS 撮影日 2025年5月20日
繋養場所
〒329-3122 栃木県那須塩原市塩野崎360
 
ブレーヴステイブル
TEL
080-5035-8402
HP・SNS等
BRAVE STABLE
展示時間
12時00分~15時00分
休日
月、火、水曜日、月火水の休日は要相談
連絡予約
3日前まで
見学方法
案内あり
厩舎内への立ち入り
制限有
備考
ご連絡なしの見学は全てお断りいたします。
同じ繋養場所にいる功労馬

Pedigree 血統表

Race Record 競走成績

着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 2009年03月29日 高松宮記念 G1 中京 1200
1 2009年10月04日 スプリンターズS G1 中山 1200
1 2008年02月02日 東京新聞杯 G3 東京 1600
1 2008年03月02日 阪急杯 G3 阪神 1400
2 2006年12月10日 朝日杯フューチュリティS G1 中山 1600
2 2007年05月06日 NHKマイルC Jpn1 東京 1600
2 2006年10月14日 デイリー杯2歳S G2 京都 1600
2 2008年11月01日 スワンS G2 京都 1400
2 2006年08月06日 函館2歳S G3 函館 1200
2 2009年03月01日 阪急杯 G3 阪神 1400
2 2007年02月24日 アーリントンC Jpn3 阪神 1600
3 2007年01月08日 シンザン記念 Jpn3 京都 1600
4 2008年03月30日 高松宮記念 G1 中京 1200
5 2008年11月23日 マイルChS G1 京都 1600
3 2006年07月22日 ラベンダー賞 オープン 函館 1200
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
2006年 中央 5 1 3 1 0 63,657,000
2007年 中央 9 0 2 1 6 73,441,000
2008年 中央 5 2 1 0 2 131,724,000
2009年 中央 6 2 1 0 3 213,658,000
2010年 中央 3 0 0 0 3 0
合計 UAE(海外) 1 0 0 0 1 12,500
合計 香港(海外) 2 0 0 0 2 0
合計 中央 28 5 7 2 14 482,480,000
年度 表彰情報
2009年 最優秀短距離馬

Stories コラム

2025年9月 ~ローレルゲレイロとの再会~

 東京駅から新幹線を使えば1時間と少々の距離にある栃木県の那須塩原市。冷涼な観光スポットとしても知られるこのエリアに「馬たちが幸せな余生を送れるための牧場」ブレーヴステイブルがあります。

 開場は2010年12月。そのきっかけは、当時歯科衛生士の仕事をしていたという代表の八重樫さんが「知人の薦めでたまたま見た」2003年日本ダービーのパドックでサラブレッドの美しさに心を打たれたことだったそうです。

 「実家が岩手県で農耕馬を飼っていたので馬は身近な存在でしたが、競走馬の歩く姿が神々しかったのです」とのこと。
そして、その年の暮れにホッカイドウ競馬からJRAに挑戦し続けるコスモバルクと出会います。コスモバルクを追いかけて全国の競馬場を回っているうちに「自分に感動を与えてくれた馬たちは、現役を引退したらどうなるのだろうか」と疑問を抱くようになって余生専門の牧場を考えるようになったと言います。
「もともと動物は好きでしたが、馬はペットのように簡単に飼育できるものではありません。それでも、馬を扱えるようになりたくて乗馬クラブで研修させてもらいました」と、言葉にしたら簡単かもしれませんが、人生をかけた大転換。文字通りにゼロからのスタートです。

 最初に受け入れたのは、岩手県で功労馬生活を送っていたスエヒロコマンダー。それをきっかけに人の輪が広がりました。
「種雄馬を引退したローレルゲレイロの余生を心配する方が身近にいらっしゃったのです。スエヒロコマンダーを生産した小泉さんに、ローレルゲレイロが余生を送っていた村田牧場様をご紹介いただきました。」
現在はエーシンジ―ラインなど元競走馬を含む10頭ほどの馬とたくさんの猫たち、動物たちを、志を同じくする施設管理長の土橋さんとともに笑顔で世話する毎日です。

 ローレルゲレイロは、新冠町の村田牧場が生産した2009年のJRA賞最優秀短距離馬です。現役時代は先行力を武器にスプリンターズS、そして高松宮記念を制覇など重賞4勝。種雄馬として自身を超えるような産駒には恵まれませんでしたが、根強い人気で12年間の種雄馬生活を全うしました。
 
「ブレーヴステイブルという名前は、80年代の欧州最強馬と言われたダンシングブレーヴから、その名前の一部を使わせていただきました。もちろんダンシングブレーヴ自身を見たことがありませんが、競走馬として強いだけでなく病気にも立ち向かった素晴らしい馬だと思っています」と言葉に力を込められました。
 
ローレルゲレイロは、そのダンシングブレーヴの孫となる血統です。スエヒロコマンダーもダンシングブレーヴの孫にあたる血統で不思議な縁を感じられていました。
 そんなローレルゲレイロを牧場に迎え入れて、もうすぐ丸2年が経過しようしています。その第一印象は「貫禄のある馬。そして、神経質とは少し違うのですが、繊細な心を持った少年のような馬でした」とのことです。

 さすが旅慣れている馬だけあって環境の変化にはすぐ馴染んだとは言いますが、現在は天候や体調を見ながらの放牧だそうです。
「ケガをしたり、病気をしたりということはなく元気なのですが、どちらかと言えばインドア派。今年の夏はとくに暑かったこともあって夜に放すことも多いです」とのこと。ここでは、すべてが馬中心。日が落ちてから放牧し、日が出る前に馬房に入れることも多々あるそうですが、撮影のために朝の涼しい時間を選んで放牧していただきました。

 ただ、見知らぬ人は苦手なようで今回の取材もカメラを向けると、少し照れたように後ろを向きます。それでも涼しげな木陰を選びながら、美味しそうに青草を頬張りながら放牧地を歩き回ります。去勢はしていないとのことで、年齢を重ねたとはいえ体から発せられる覇気は、種雄馬時代とまったく変わらないようなものを感じます。 
 
現在は牧場の施設整備等の為見学を中止させていただいていますが、馬はとても元気に過ごしています。つたない映像と写真でどこまで伝わるかは疑問ですが、どうかご安心ください。
 「私の自己満足かもしれませんが、体力が続く限りは1頭でも多くの馬に会いたいと思っていますし、面倒を見させていただきたい。たくさん頑張ってきた馬たちだから、ゆっくりと余生を過ごす時間を作ってあげたいです」とまっすぐな瞳で、そう話してくれました。