グランデッツァ
(C)JRA
重賞競走
- '12 スプリングS G2
- '11 札幌2歳S G3
- '15 七夕賞 G3
プロフィール
- 父: アグネスタキオン
- 母: マルバイユ
- 品種: サラブレッド
- 性別: 雄(セン)
- 毛色: 栗毛
- 生年月日:2009年03月03日
母馬所有者: 社台ファーム
- 生産牧場: 社台ファーム
- 産地: 北海道千歳市
(C)JAIRS
Catch up with Your Old Heroes
今、あの馬はどうしてる?
少しずつ体も丸くなってきています。いつもクォークスターと過ごしています。
情報提供者:所有者
Location & Conditions for Visitors
繋養者・見学条件
(C)JAIRS 撮影日 2024年12月3日
- 繋養展示場所
- 〒045-0024 北海道岩内郡岩内町野束463~1
-
- ホーストラスト北海道
- TEL
- 0135-62-3686
- 展示時間
- 13時30分~15時00分
- 休憩時間
- 12時30分~13時30分
- 休日
-
お盆・年末年始
- 見学休止期間
-
03月
~
04月
-
- 雪解けで放牧地がぬかるんでいるため
- 連絡予約
- 前日まで
- 見学方法
- 希望により案内あり
- 厩舎内への立ち入り
- 制限有
- 備考
- スタッフの案内に従ってマナーを守って見学お願いします
Race Record
競走成績
着順 |
日付 |
レース名 |
競馬場 |
芝ダ |
距離 |
1 |
2012年03月18日 |
スプリングS G2 |
中山 |
芝 |
1800 |
1 |
2011年10月01日 |
札幌2歳S G3 |
札幌 |
芝 |
1800 |
1 |
2015年07月12日 |
七夕賞 G3 |
福島 |
芝 |
2000 |
3 |
2014年11月23日 |
マイルChS G1 |
京都 |
芝 |
1600 |
3 |
2011年12月24日 |
R−NIKKEI杯2歳S G3 |
阪神 |
芝 |
2000 |
5 |
2012年04月15日 |
皐月賞 G1 |
中山 |
芝 |
2000 |
1 |
2014年05月17日 |
都大路S オープン |
京都 |
芝 |
1800 |
2 |
2015年05月16日 |
都大路S オープン |
京都 |
芝 |
1800 |
年 |
主催者 |
レース回数 |
1着 |
2着 |
3着 |
着外 |
賞金 |
2011年 |
中央 |
4 |
2 |
1 |
1 |
0 |
48,355,000 |
2012年 |
中央 |
3 |
1 |
0 |
0 |
2 |
62,792,000 |
2014年 |
中央 |
7 |
1 |
0 |
1 |
5 |
54,194,000 |
2015年 |
中央 |
5 |
1 |
1 |
0 |
3 |
57,863,000 |
合計 |
中央 |
19 |
5 |
2 |
2 |
10 |
223,204,000 |
Stories
コラム
2025年7月 ~グランデッツァとの再会~
今回訪ねたグランデッツァは、天才型ランナーの名に相応しい競走馬でした。2歳夏、札幌競馬でのデビュー戦は度重なる不利もあって2着惜敗でしたが、続く未勝利戦では2着馬に8馬身の差を付けて圧勝。札幌2歳Sではのちの2冠馬ゴールドシップ以下を完封し、3歳春はスプリングSに勝って3冠クラシック第1弾の皐月賞で1番人気に支持されています。
しかし皐月賞、ダービーともに大外枠に泣かされ、しかもダービーのあとには左前脚に屈腱炎を発症。1年半にも及ぶ長い休養を余儀なくされます。懸命なケアにより、復帰を果たしますが、かつてのグランデッツァを知る者にとっては少し寂しい競馬を続けてしまいました。
そんなグランデッツァが復活をかけて挑んだのが6歳夏の七夕賞。夏の福島競馬を代表する一戦です。この日の気温は35度。晴れ、良馬場のターフで黄金に輝く馬体を躍動させて、3年4か月ぶりの復活を決めました。
あの夏からちょうど10度目の夏。現役を引退したグランデッツァは5年間の種雄馬生活のち札幌市内の乗馬クラブで功労馬として新生活をスタートさせ、2023年11月22日からは北海道岩内町のホーストラスト北海道で余生を送っています。
ここは、札幌から車で2時間弱。豊かな自然環境に恵まれた場所で適切な管理のもと、自然界で暮らすのと同じような環境で馬たちに余生を送らせようとする団体です。現在、60頭ほどの馬たちが岩内町の本場と、近隣の分場に分かれ、たくさんの方々の支援によって生活しています。その中でグランデッツァは同じアグネスタキオン産駒で2歳年上のクォークスター含む10頭ほどと同じ放牧地で過ごしています。
「新しい環境に慣れるまで少し時間はかかりましたが、今は体もふっくらして体調も良さそうです」と近況を話してくれたのは代表の酒井政明さん。ホッカイドウ競馬の厩務員という経験を持つ酒井さんは、1頭でも多くの馬たちに幸せな余生を過ごさせたいという思いから、こうした活動をしています。
「ずっと人間と一緒に生活していた馬ですから仕方のないことでもあるのですが、グランデッツァは、他の馬以上に人間を頼ってしまうような面がありました。そのため、なかなか馬たちのグループになじめませんでした。しかし、以前同じ場所で功労馬生活を送っていて、同じ馬運車で移動してきたクォークスターが仲を取り持つようにして、グループの仲間入りができました。今では、お互いがそれぞれお気に入りの牝馬が出来て、その馬たちと仲良くしています」とは何とも微笑ましい話です。
人それぞれに個性があるように、馬にも個性があります。どうやら、グランデッツァは、ほかの馬と比べると少し繊細な一面があるようです。そんなグランデッツァですから、クォークスターの存在も心強いものだったに違いありません。
16歳ですから放牧地の中では〝若手〟です。でも、威張る様子もなければ、リーダーシップを取ろうという気持ちもなさそうで、むしろ先輩方を立てているようにも見えます。
「移動してきてから獣医師のお世話になったことはなく、健康で元気です。ここは夏でもそれほど暑くならない場所ではありますが、馬たちは暑いと感じればシェルターの中に入りますので、快適に暮らしているはずです」と他のスタッフと共に暖かく馬たちを見守っています。
そんな酒井さんは「もっと規模を大きくして、1頭でも多くの馬たちに余生を送る場所を提供したい」と目を輝かせています。現在、ホーストラスト北海道では酪農学園大学と協力して獣医師を目指している学生を実習生として受け入れており、功労馬たちと触れ合ってもらっているそうです。「反応は人それぞれですが、初めて馬と触れ合う学生も多く、中には馬という動物を好きになってくれる人もいます。その中から1人でも大動物の獣医師を目指す人が出てくれば、ここにいる馬たちもきっと喜んでくれると思います」と張り切っています。
「以前、グランデッツァが種雄馬生活を送っていたブリーダーズ・スタリオン・ステーションの方々も会いに来てくれて、色々な話も聞かせてもらいました。やはりそういうのは、すごく嬉しいです。私たちは日々、しっかりと管理していますので、元気なグランデッツァに会いに来て欲しいですね」というメッセージをお預かりしました。