名馬.jp

タイキフォーチュン

プロフィール

父: Seattle Dancer
母: Patently Clear
品種: サラブレッド
性別: 雄
毛色: 鹿毛
生年月日:1993年02月09日
母馬所有者: Taiki Farm
産地: U. S. A.

重賞競走

'96 NHKマイルC G1

'96 毎日杯 G3

近況 2020年5月

北海道新ひだか町三石の本桐牧場で引退名馬として繋養を始めました。

JAIRS情報提供者:

繋養展示場所
〒059-3231 北海道日高郡新ひだか町三石本桐190
 
本桐村田牧場
TEL
0146-34-2026
展示時間
08時00分~17時00分
冬期展示時間
08時30分~15時00分
連絡予約
当日でも可
見学方法
自由見学
厩舎内への立ち入り
制限有
備考
雨天の場合は、厩舎内にて見学可能です。
着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 1996年05月12日 NHKマイルC G1 東京 1600
1 1996年03月24日 毎日杯 G3 阪神 2000
1 1995年12月02日 葉牡丹賞 500万下 中山 2000
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
1995年 中央 4 2 0 0 2 15,552,000
1996年 中央 6 2 0 0 4 138,690,000
1997年 中央 5 0 0 0 5 9,000,000
合計 中央 15 4 0 0 11 163,242,000

2021年5月 ~タイキフォーチュンとの再会~

長く「ダービートライアル」として親しまれていたNHK杯が、マイルGⅠ競走「NHKマイルカップ」として生まれかわったのは1996年のこと。

距離別競走体系の確立という意味からの番組改革だったのですが、このレースは、皐月賞やダービーといったクラシック競走に出走権利が与えられなかった(当時)外国産馬にも開放したために「外国産馬ダービー」ともいわれました。

その第1回NHKマイルカップ優勝馬がタイキフォーチュンでした。

18頭立てで行われたこのレース。

結果から言えば上位8頭までを外国産馬が独占し、しかも優勝タイムの1分32秒6は、当時オグリキャップが持っていたコースレコードにコンマ2秒差と迫るものでした。


通算15戦4勝で現役生活を退いたタイキフォーチュンは、浦河町のイーストスタッドで種雄馬となりました。初年度こそ28頭の種雌馬に種付けをおこないましたが、供用6年目以降は種付けの記録がなく、試情馬(アテ馬)兼用として過ごしていました。2020年からNPO法人引退馬協会のフォスターホースの一頭に加わり、新ひだか町三石の本桐牧場で引退名馬として繋養を開始しました。

当時27歳。

年齢的なことも考慮されて、去勢手術は行われず、今も雄のままです。


同牧場の荒川英男さんによれば
「移動してきたばかりのころは、少し気の強さもありましたが、すっかり環境にも慣れて、のんびりと過ごしています。
今は、種雌馬と同じ厩舎に入れていますが、種雌馬のことはまったく気にしないようです。」
と現在の様子を話してくださいました。

そんな性格だから、イーストスタッドでも長く可愛がられていたのかもしれません。


現在は、朝5時から夕方まで体調を考慮しながらの放牧生活です。
「28歳という年齢には見えないほど、見た目にも、そして普段の様子も元気いっぱいです。膝に古傷があるようで、坂道を下るときには少し慎重になりますが、朝、放牧すると嬉しいのか、走り回るほどに元気です。」

取材中も食欲は旺盛。

広い放牧地を少しずつ移動しながら草を食み続けています。

ただ、年齢的に仕方のないことですが、奥歯の噛み合わせが悪くなっているそうで、穀物などはすりつぶして与えているそうです。

「熱心なファンの方から、冬場には貴重な青草を送っていただきました。
乾草が食べにくくなっているタイキフォーチュンにとっては本当にありがたかったです。おかげで痩せることなく冬場を過ごすことができました。」

現在、本桐牧場ではツイッターを使って現在の様子などを発信しているのですが

「タイキフォーチュンが移動して来た頃から、一気にフォロワーが増えました。」
コロナ禍でのコメントや「いいね!」も励みになっているそうです。

「今は移動制限などがあって、なかなか会いに来られないでしょうけれども、皆様方の気持ちはSNSなどを通して伝わってきますし、馬にも伝わっていると思います。私たちは準備をしながら待っていますので、騒ぎが収まったら、ぜひ会いに来てください。」

引退名馬の中でも、年齢的には上から数えたほうが早いポジションになっていますが
「馬は元気にしています。これからも無事に、元気に、少しでも長く生きて、このような姿を多くの方々に届けたいし、見ていただきたいと思います。」

日高地方でも有数の歴史を誇る本桐牧場。名種雄馬チャイナロックの銅像が見守る中でタイキフォーチュンは元気に過ごしています。