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デルタブルース

プロフィール

父: ダンスインザダーク
母: ディクシースプラッシュ
品種: サラブレッド
性別: 雄(セン)
毛色: 鹿毛
生年月日:2001年05月03日
母馬所有者: ノーザンファーム
生産牧場: ノーザンファーム
産地: 北海道勇払郡早来町

重賞競走

'04 菊花賞 G1

'06 VRCメルボルンC

'05 ステイヤーズS G2

近況 2022年5月

岡山県真庭市のオールド・フレンズ・ジャパンで引退名馬として繋養を始めました。

JAIRS情報提供者:

繋養展示場所
〒717-0501 岡山県真庭市蒜山中福田958~38
 
オールド・フレンズ・ジャパン
HP・SNS等
オールド・フレンズ・ジャパン
展示時間
10時00分~17時00分
休日
水曜日
見学休止期間
12月01日 ~ 03月15日
 
冬季の安全確保が難しいため
見学申込方法
連絡不要 直接訪問可
見学方法
自由見学
厩舎内への立ち入り
不可
備考
放牧地での見学のみとなります
着順 日付 レース名 競馬場 芝ダ 距離
1 2004年10月24日 菊花賞 G1 京都 3000
1 2006年11月07日 VRCメルボルンC 3200
1 2005年12月03日 ステイヤーズS G2 中山 3600
3 2004年11月28日 ジャパンC G1 東京 2400
3 2006年10月21日 MRCコールフィールドC 2400
3 2006年03月19日 阪神大賞典 G2 阪神 3000
5 2004年12月26日 有馬記念 G1 中山 2500
5 2007年11月25日 ジャパンC G1 東京 2400
1 2004年10月02日 九十九里特別 1000万下 中山 2500
主催者 レース回数 1着 2着 3着 着外 賞金
2003年 中央 2 0 1 0 1 2,000,000
2004年 中央 11 4 1 1 5 268,044,000
2005年 中央 3 1 0 0 2 67,726,000
2006年 中央 4 0 0 1 3 22,492,000
2007年 地方 1 0 0 0 1 0
2007年 中央 6 0 0 0 6 41,300,000
2009年 中央 3 0 0 0 3 0
合計 豪州(海外) 2 1 0 1 0 2,543,100
合計 地方 1 0 0 0 1 0
合計 中央 29 5 2 2 20 401,562,000
年度 表彰情報
2004年 最優秀父内国産馬

2023年10月 ~デルタブルースとの再会~

2004年の菊花賞、そして2006年のメルボルンカップを勝ち、競走馬を引退した後も競技馬として数々の大会で活躍したデルタブルースは、2021年11月から岡山県真庭市にあるオールド・フレンズ・ジャパンで余生を送っています。


米子空港から車で約60分。オールド・フレンズ・ジャパンでは、5頭の引退名馬を含む多くのサラブレッドが余生を過ごしています。代表を務めるのは馬場馬術競技おいてリオデジャネイロオリンピックにも出場経験がある原田喜市さんです。
「今の自分があるのは馬たちのおかげ。私たちに感動を与えてくれた馬たちが安心して余生を送れるような場所を与え、そこから新しい未来を創りあげていきたい。」
という目標を掲げ、邁進していることをお話くださいました。


写真や動画でもご確認いただけるように、しっかりした歩様、そして風格ある馬体。現役競走馬だった頃の面影を今も十分に感じさせるデルタブルース。広い放牧地を気心の知れたアロンダイト、ジャガーメイル、そしてブライトエンブレムといった仲間たちといつも一緒に駆け回っています。この4頭は言わずと知れたスタミナ自慢。年齢を重ねても容易にバテない心肺機能はやはり秀でているようです。


とはいえ、取材日は初夏の5月。デルタブルースは気温が上昇する中で走り回ったために汗をかき、砂浴び場でゴロン。すると、ほかの仲間たちも一緒になってゴロンゴロン。安心できる仲間といつも一緒です。ほのぼのとした日常を垣間見ることができました。


「北海道のノーザンホースパークから移動してきたのは20歳の時です。現在は22歳となりましたが、年齢を感じさせないほどに元気です。今年の夏は特に暑かったので体調には十分注意を払い、放牧時間を短くするなどの管理をしていました。ただ、賢い馬なので特別暑い日は自分から放牧地にあるシェルターに入って快適に過ごしていたようです。」
と、オールド・フレンズ・ジャパンの理事を務める澤井靖子さんが近況を教えてくれました。


「デルタブルースは同じ放牧地で過ごしている4頭の中では1番の先輩となります。1番仲が良いのはアロンダイトです。4頭の中では1番若いブライトエンブレムは先輩たちに構ってほしいみたいですが、デルタブルースは上手にいなしている感じですね。」
と微妙な位置関係をほほ笑ましく語ってくれました。


「若いころにデルタブルースが残した数々の武勇伝は耳にしていますが、年齢を重ね、歯が少しだけ弱ってきている今でも、芯の強さや風格のようなものを感じさせてくれる馬です。でも、基本的には寂しがり屋さん。そんなところもデルタブルースの魅力なのかもしれません。」
放牧地で1頭だけになると仲間を探し、嘶きながら走り回ってしまうそうです。


そんなデルタブルースを大切に管理するのはオールド・フレンズ・ジャパンのスタッフ、そして実習で来場する岡山理科大学専門学校動物飼育トレーニング学科の学生たちです。小さな変化を見逃さないよう、そして快適な毎日を送れるよう日々尽力しています。


「デルタブルースよりも年下の学生さんばかりですが、大きなタイトルを持つ名馬たちは彼らにとっても特別な存在のようです。ここにいる馬たちに触れ、扱うことでもっと競馬に興味を持ち、好きになってもらいたいと思っています。引退馬たちにそんな役割を与えてあげるのも、私たちの仕事かなと、そう思っています。」


昨年、そして今年と2年連続で開催された『デルタブルースのお誕生日会』は、デルタブルースの健康、そして彼を囲む人々に感謝するとともに、馬という動物、サラブレッドという動物を理解してもらうための活動の一環です。当日は、元出資者の方などたくさんの人たちが参加してくれたそうですが、愛馬と過ごした特別な1日は心に残るものとなったに違いないでしょう。


「ここには頑張って結果を残した馬たちや、頑張ったけれど結果を残せなかった馬たち、それから引退名馬として余生を送っている馬たちもいれば、競走馬としての使命を終えた後も次のステップへと向かうため、リトレーニングをする馬たちがいます。そんな彼らが少しでも元気に、楽しく、健康で長生きしてくれるように日々管理しています。機会があれば、今も馬術競技や、観光事業で活躍している彼らに会いに来てください。」